人間喜劇
気が向いたとき気が向いたことを書いていきます。。。

Webサービスと私(34) Googleスタイル | トップページ | 映画と私(21) 『記憶のはばたき』
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

この記事のトラックバックURL
http://humancomedy.blog7.fc2.com/tb.php/80-2ad04026

■『人間喜劇』目次
『人間喜劇』の目次はこちら
トラックバック(-) コメント(-)


『リバティ・ハイツ』
【※ネタバレあります※】


原題:LIBERTY HEIGHTS
製作年:1999年
製作国:米国  128min.

・監督:バリー・レヴィンソン
・音楽:アンドレア・モリコーネ
・出演:エイドリアン・ブロディ/ベン・フォスター/オーランド・ジョーンズ/ベベ・ニューワース/ジョー・マンテーニャ 他

リバティ・ハイツ - allcinema ONLINE


内容紹介:
1954年、アメリカ・ポルティモア。「ユダヤ人、犬、黒人お断り」という看板が公然と掲げられていた頃。だが時代は変わり始めていた。ユダヤ人のクルツマン家。高校生のベンは、黒人の同級生シルビアに惹かれていた。彼女の父親は娘がベンと交際することを禁じたが、二人は宗教や人種を越えた友情を育んでゆく。

評価:★★★☆☆(3点/5点)
・2005/04/26 ntv


 おもしろいとは思えなかったが、アメリカ合衆国という国の文化や歴史の一端に触れた気がした映画だった。

●人種差別
 舞台は1954年。公民権運動前夜であり、人種差別は実態として色濃く残っているだろうとは思うのだが、合衆国のイメージとして差別といえば黒人差別。しかしこの映画で描かれるのはユダヤ人。ボルチモアという土地が影響しているのだろうか。ボルチモアはどこにあるのか知らなかった。黒人差別といえば南部に広がるものだから、逆にボルチモアは北部の土地なのかななどと考える。

 人種のサラダボウルである合衆国。アフリカンの他にもアイルランド系、ユダヤ系、中国系、日系と差別はあるようだ。このブログのタイトル、『人間喜劇』の作者ウィリアム・サローヤンもアルメニア系のアメリカ人であり、その意識は作中にも反映されるところだ。

 ユダヤ人もまた"Jew"と呼ばれ差別されている。劇中での「ユダヤ人、犬、黒人お断り」が出てくるシーン。ボルチモアという土地では黒人は目立たないらしく、犬に文字は読めるわけはないということで、結局はユダヤ人のみを排撃する意味だと語られる。タイトルの「LIBERTY HEIGHTS」もユダヤ人居住区を指しているようだ。

 土地を失ったユダヤ人たちは世界各地にもぐりこみ、その土地に馴染み適応し、その商才をいかんなく発揮したむしろすぐれた民族だ。合衆国のハリウッドもユダヤ系は深く関わっているようで、スピルバーグもまたユダヤ系というのは、この映画を見た後に初めて知った。

 商才という点で、主人公の父はストリップ劇場を運営する傍らギャンブルを催し、利益を稼ぐ。途中、そのギャンブルの権利を黒人に奪われてしまうが、黒人は商売をうまく展開することが出来ず、結局その権利を取り戻すことになる。このあたりの描き方は、人種へのイメージをうまく描き出したなと感じる。

 主人公のユダヤ人青年は黒人の少女と恋に落ちるが、家族はお互いよい顔をしない。同じ差別される側の人種同士でも、このあたりで協同することはないというのは興味深いところだった。



●信仰
 劇中で、主人公の兄が裁判の証言に立つ場面がある。証言の前に聖書に手をおき、嘘は言わないと神に誓うのが裁判の形式。そこで彼は"NO"と言い、非難される。あとで調べると、アメリカ人にとって神は存在すると考えるのが当たり前らしい。僕が調べた文献によると、95%がそう信じているらしい。キリスト教文化の性質の一端を知る思いがした。

 日本の裁判でも「神に誓う」のかなあ。文化論としては、欧米人の倫理道徳は神に常に見られているというところから発し、日本人のそれは世間に見られているところから、タブーなどが発するということだったと思う。



●文化
 高校生がふつうに誰でも車を運転する風景が多々描かれていた。当時は車の免許はなかったのだろうか。

 ボルチモアという地域は、ニューヨークとワシントンに挟まれた衛星都市のようだが、裕福な土地だったのかな。それでどこの家庭でも車を所有していたのだろうか。

 これも後で知ったが。この映画の監督は『わが心のボルチモア』など、ユダヤ系をモチーフとして描くことの多い人らしい。他の作品も気になる。

 時代を感じたのはジェームス・ブラウンのライブの様子。観客は黒人ばかりの中で大盛り上がり。そうだったのかあ。。。



 ということで、感想よりも疑問が湧き上がってくる映画だった。疑問に終始してしまったので、この文章も後でわかったことをメモするかたちの「おれ用しおり」エントリーになってしまった。そうそう、音楽に「モリコーネ」の名前があったのであれ?と思ったら、『ニュー・シネマ・パラダイス』のエンニオ・モリコーネの息子らしい。確かに音楽はきれいだった。



■トラックバック送信先



■関連リンク
リバティ・ハイツ - allcinema ONLINE



■関連エントリー
映画と私(16) 『コンスタンティン』
映画と私(15) 『コーラス』
映画と私(14) 『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』
映画と私(12) 『真夜中の弥次さん喜多さん』





青春の輝き
青春の輝き
posted with amazlet at 05.05.05
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・
ジャパン (2003/05/23)
売り上げランキング: 26,380



わが心のボルチモア
わが心のボルチモア
posted with amazlet at 05.05.05
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
(2004/06/23)
売り上げランキング: 28,002
通常24時間以内に発送


スポンサーサイト

この記事のトラックバックURL
http://humancomedy.blog7.fc2.com/tb.php/80-2ad04026

■『人間喜劇』目次
『人間喜劇』の目次はこちら
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
COPYRIGHT © 2005 人間喜劇 ALL RIGHTS RESERVED. POWERED BY FC2
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。