人間喜劇
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『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』
【※ネタバレあります※】


プルーフ・オブ・マイ・ライフ
原題:PROOF
製作年:2005年
製作国:米国  103min.

監督:ジョン・マッデン
出演:グウィネス・パルトロー/アンソニー・ホプキンス/ジェイク・ギレンホール/ホープ・デイヴィス/ダニー・マッカーシー/ロシャン・セス/ゲイリー・ヒューストン/コリン・スティントン


「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」オフィシャルサイト
プルーフ・オブ・マイ・ライフ  - goo 映画
プルーフ・オブ・マイ・ライフ@映画生活
プルーフ・オブ・マイ・ライフ - allcinema ONLINE


内容紹介:
 デヴィッド・オーバーンのピュリッツァー賞受賞の舞台劇を、「恋におちたシェイクスピア」のジョン・マッデン監督、グウィネス・パルトロー主演で映画化したヒューマン・ミステリー・ドラマ。天才数学者だった亡き父が残した一冊のノートに書かれた世紀の証明(プルーフ)をめぐって深く傷ついた一人の女性の再生への道のりを緊張感溢れるタッチで綴る。共演はアンソニー・ホプキンスとジェイク・ギレンホール。
 父親譲りの天才的な数学の才能を持つ女性、キャサリン。その父ロバートは5年前から精神のバランスを崩してしまい、キャサリンはたった一人で看病を続けてきた。しかしキャサリンの願いも空しくロバートは一週間前に亡くなる。悲嘆に暮れるキャサリンのもとにロバートのかつての教え子、ハルが現われる。いつしか2人は恋に落ちる。そんな矢先、ハルはロバートのデスクから一冊のノートを見つけ出す。そこにはなんと、これまで誰も成し得なかったある定理の証明が記されていた。しかし、興奮するハルに対しキャサリンは、それは自分が書いたものだ、と思いがけない言葉を発するのだった…。

評価:★★★★☆(4点/5点)
数学的というよりも哲学的
・2005/01/17 MOVIX橋本


 数学シリーズ第一弾。『博士の愛した数式』を観に行くつもりなので、今月は数学月間の予感。高校の頃はあんなにも苦手にしていたものと今さら向き合うとはなあと思いつつ、観賞した。

 観賞後の感想は、「え?これで終わり?」。つまり、「人生の証明」のプロセスは描かないのかという疑問である。確かに103分と短い映画ではあるが、それにしてもあっけなかった。これは、邦題に大きく影響されている。原題は『PROOF』。日本のスタッフはなぜかそれに「人生」を付け足してしまった。

 このタイトルを意識しながら観る者にとっては、この映画の内容は尻切れトンボにならざるを得ない。このあたりの感覚を我が意を得たりとばかり書いてくださっているのがKazuakiさん。

31歳独身男Kazuakiの映画日記:プルーフ・オブ・マイ・ライフ



 人間の心の証明という点にテーマがおかれたこの映画。キャストの口からは何度も信じるという言葉が出てくる。この点についても上記のブログにおいて指摘済みなので、割愛したい。

 僕が気になったのは、キャストのふるまいよりも、カット割りだった。この映画は誰の視点を軸に展開されているのだろう。祖父ロバートの生前の様子は、神の視点なのか、それとも次女キャサリンの視点なのだろうか。

 神の視点であれば、物語は単純で、キャサリンは精神を病むこともなく、ただ自分を信じてもらえるようにハルに働きかけていくという成長の物語。

 しかし、キャサリンの視点で描かれた回想だとすると、大きく疑問になる点が残る。この回想は、本当にキャサリンが見た光景なのか、それとも現在のキャサリンの記憶――彼女の脳――が「つくりだしてしまった」光景なのかという点である。

 彼女の不安定な神経は劇中でつぶさに描かれており、観覧する側としても彼女の言に信を置くことははばかられる。その彼女の目に仮託して回想シーンが描かれているとしたならば、それは再現ではなく、彼女の脳内を観覧者が見せられているのであって、事実ではないかもしれないのだ、

 過去のシーンが最初にまとめて展開しているのならば、これは「神の視点」としての回想と了解できるわけだが、この映画の回想は、前触れもなく突然挿入される。それが度々である。また、キャサリンは父の幻覚まで見ており、全体的なトーンとして、視点はキャサリン寄りである。

 上記の点が影響して、この映画は単純ではない。数学を越えて、これはもう哲学的である。『メメント』を思い出してしまった僕がいるのだが、人間の記憶とはかくも不安定なものなのかという思いがした。そして、何が真実なのかが見極めることなどできないのだろう。

 この記憶の「証明」を読み解くには、一度見た限りでは不可能だと感じるし、謎が隠されているのではないかと勘ぐっている。

 この映画を成長や再生の物語としてとらえれば、内容は尻切れトンボで物足りなく思えるだろう。でも、人間の記憶という視点から考えれば、たぶんに哲学的で、見終わったあとも考えさせられることがある。記憶を「証明」するというのは不可能なのだろうか。示唆的な映画だった。



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平気の平左:最有力らしいですよ? 「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」



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