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漢字書けない中学生 正答3割弱 「読み」優先の弊害 (産経新聞) - goo ニュース

2005年12月30日 (金) 02:35

 教科書に出てくる漢字のうち、中学生が正しく書き取れるのは全体の三割にも満たないことが教育シンクタンク「ベネッセ教育研究開発センター」(東京都多摩市)が東京都の公立中学に通う中学生二千人に行った「国語の学習に関する調査」でわかった。同センターでは、漢字の「読み」「書き」どちらも重視されてきた学校の漢字教育が現行の学習指導要領から「読み」優先へと変更されたことが漢字の書けない生徒を増やす原因になっており、「極めて深刻な状況にある」と憂えている。

 調査は東京都内の公立中学校(六校)に通う一年生から三年生の生徒二千三百三十五人を対象に今年の一学期に実施した。中学生配当漢字九百三十九字のうちすでに国語教科書に出てきた漢字について、文中に設けた空欄に適切に書き取る形式のテストを行い(中一のみ一部未履修の漢字あり)、国語学習に関するアンケートも実施した。


 その結果、漢字テストの平均は二七・八点(百点満点)。得点分布でも「一〇点~二〇点未満」が22・2%と最も多く、三〇点未満の生徒が全体の61・2%を占めた。「国語が得意かどうか」と実際の得点との関係を見ると「国語が得意」と答えた生徒ほど高得点となる傾向はみられたものの、「とても得意」とした生徒も平均点は四二・八点にすぎず、「まあ得意」とした生徒は三三・四点しか書き取れなかった。


 漢字教育は平成元年の学習指導要領で「各学年の常用漢字に使い慣れ、文章の中で適切に使うようにすること」と「読み」「書き」セットで示されていたが、平成十年に告示された現行の指導要領では「読みはその学年で、書きは二年間(次の学年)で」と「読み」優先の指導に変更されている。


 同センターでは今回の調査結果について「これほど漢字が書けないのかと結果には正直驚いたが、起きるべくして起きた当然の結果ともいえる」と指摘。「調査実施時期が未習分野を多く抱えた一学期だったことや、パソコンの普及で大人も含めて漢字を書く機会が減ったといった環境変化などもこうした結果につながる一因とは思うが、現行の学習指導要領で学校の漢字教育が『読み』優先となり、上の学年で『書く力』が育たずにいることが、今回の結果に端的に表れたのだろう」としている。


 このほか調査では76・5%の中学生が「中学生の言葉遣いは乱れている」と感じ「難しい言葉は覚える必要はない」とした生徒は17・1%にとどまった。しかし、約八割の生徒が「国語は上手な勉強の仕方がわからない」。漢字テストの下位層になるほど、こうした思いが強くなり、逆に高得点の層ほど、「小さいころ親が本を読んでくれた」「親が家でよく本を読んでいる」「先生や親から本をすすめられる」などの回答も目立つ傾向がみられた。


     ◇


 【特に正答率が低かった問題例】


 ・水中で□息(ちっそく)しそうになる→窒〈1年0.4%〉


 ・□(よい)の明星→宵〈1年0%〉


 ・仲間から□外(そがい)される→疎〈1年0.8%〉


 ・強風のため□行(じょこう)運転→徐〈1年0.8%〉


 ・野球チームの監□(かんとく)をする→督〈1年0% 2年2.3%〉


 ・ホウレンソウを一□(いちわ)ゆでる→把〈1年0% 2年0.4%〉


 ・□下(のきした)で雨をしのぐ→軒〈1年0.4% 2年2%〉


 ・制度を□次(ぜんじ)改善する→漸〈3年0%〉


 ・会長に推□(すいせん)する→薦〈3年0%〉


 ・□辞(ちょうじ)を述べる→弔〈3年0%〉


 【中3で正答率が10%以下だった主な漢字熟語】


 謹んで新年を祝う/問題を迅速に処理する/いたずらを戒める/卸値で販売する/感動の余韻にひたる/申し出を快諾する/雪辱を果たす/政府の諮問機関/参加者の名簿を作る/実情に即した対策/詐欺行為/話し合いを傍観する/優勝の祝宴/名作の誉れ/戦争は愚かだ/資源が乏しい/栄養が偏る/卑劣なやり方/感慨をこめて歌う


 この報道では、ベネッセが「きわめて深刻な状況である」と言っていることまでしかわからない。漢字の「読み」しかできないことが、なぜ深刻な状況なのだろうか。

 漢字は、表音文字であるアルファベットやひらがな、カタカナと違い、表意文字である。つまり、漢字一つ一つには意味があり、だからこそ表音文字とは違って、何千もの漢字を覚える必要にせまられる。

 表音文字の場合は、英単語のように単語の組み合わせと意味とをおぼえなければならないが、表意文字の場合はその一文字一文字をおぼえることで、ことばの習得、つまりボキャブラリーを広げることにつながる。

 そこで、基礎要件としては、漢字を読み、その意味するところをイメージすることが必要となる。文部科学省が主導したことは、この基礎要件をしっかりと満たすことを目的としたものだろう。

 しかし、ことばは相手の伝えたいことを理解するためだけにあるのではない。自分の伝えたいことをことばを介して相手に理解してもらうこともまたその役割である。「読み」だけができる人間とは、インプットしかできない人間になりかねない。漢字を「書き」、自分の意図を伝えられるアウトプット人間こそ、現代で必要とされているものだろう。

 ことばは自分の意図を伝える道具だ。それを使いこなせない、自分のものとしていないのであれば、自分の意図が伝えられない人間であることに他ならなくなる。

 僕も最近ではキーボードに向かうことが多くて、忘れている漢字が多くなるが、いざという時にペンで書けない漢字があると、思考の中断を招いてしまうし、そこで妥協してひらがなを適用すると、自分の意図を十全に伝えられない(漢字で意味を限定することができない)し、相手にも軽く見られてしまうことになりかねない。キーボードが生活の全てで使用に耐えるものとなれば別だが、そんな時代はやってきそうにもなく、やはり最後はペンを持って書く行為が必要となるのである。

 であるとすれば、文部科学省が試みたことは、むしろインプット人間を助長することになってしまい、人材難を招く端緒となりかねない。失敗である。方針転換が必要であろう。



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