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『日本海軍のこころ』


日本海軍のこころ



吉田俊雄『日本海軍のこころ』(文春文庫 2002/12)

内容紹介:
優秀な日本海軍の兵士は、いかなる「教育」によって生み出されたのか?江田島兵学校から航海実習まで、豊富な資料とエピソードによって描く。

読書期間:2005/10/28-11/18
評価:★★★★☆(4点/5点)


 吉田俊雄氏の書籍は、下記のもの以来である。

駄ブログ:書籍と私(1) 『日本陸海軍の生涯』

 超高齢者の書籍ということで、本書も文字通り海上に浮かぶようにおもしろさに波があった。

 概して、海軍の手前味噌という側面が否めない。海軍の教育は素晴らしかったと連呼し、米海軍に最も苦戦した相手だったと言わしめたと誇るが、歴史の事実としての、誤った戦争への突入という点に関して、何一つ論理的な説明が付されない。したがって、海軍教育の素晴らしさについて、何一つの真実味もない。

 佐々淳行氏が著書で頻繁に言及する「海軍次室士官心得」というものがある。『わが上司 後藤田正晴』など、上司が部下を管理するノウハウを述べた時には、佐々氏は、これが非常に参考になったと、必ずその内容を紹介する。

 その著書では、「海軍次室士官心得」は、部下管理の基本を抑えたものと感じるし、日本海軍が優れた組織を持っていただろう事も想像できたのだが、どうも手前味噌の話ばかりを見せられると、割り引いて読みたくもなるのだ。

 しかしながら、具体的な体験談の掲載は非常におもしろく、また、日本人としても知っておいたほうがよいと思われるものが列挙されており、その意味で高い評価の書籍につながった。

 第一部第二章の中の、「カッターで敵中脱出の苦心」という項は、戦場を眼前にまざまざと見せつけられるかのような、小気味の良い文体で読ませ、またその内容も過酷で熾烈。是非この事実は知っておくべきだと思った。

 また、第二部第六章もぜひ知っておくべき事実の描写だったと思う。「厨房からの報告」という章で、戦艦での生活にスポットを当てた部分だ。

 ただ戦争をしているという戦艦というイメージしか持っていなかったが、三食睡眠は同じ艦内で行われるわけで、燃料の熱さなどに思いをいたすべきという点に目が開かれた。冷蔵庫がない、つまり保存ができない日清戦争の時代には、肉を摂取するために、豚などを飼育しながら航海していたという。

 歴史の表の部分ばかりではなく、こうした基盤的な部分から時代を想像しなければならないと気付かせてくれた点で、この書籍は良書と感じる。

 上記に示した章を読めば充分だと思うので、いろいろな方に是非目を通していただきたいと感じた。



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