人間喜劇
気が向いたとき気が向いたことを書いていきます。。。

社会と私(41) 警察庁・財務省・国税庁 | トップページ | 教育と私(7) 消える長文
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

この記事のトラックバックURL
http://humancomedy.blog7.fc2.com/tb.php/201-c0ba1569

■『人間喜劇』目次
『人間喜劇』の目次はこちら
トラックバック(-) コメント(-)
 バタバタと日々を過ごしている中で、悲しいニュースが飛び込んでいた。取り上げるには遅きに失しているが、ログとして残しておきたくもあり、エントリーしたいと思う。

後藤田正晴氏、死去 91歳 (産経新聞) - goo ニュース

 僕が愛読する佐々淳行氏の書籍に度々登場する方である。

 経歴としては、警察官僚から政界入りし、中曽根内閣では官房長官として辣腕をふるい、引退後も論客として政界に意見をしてきたというかたちだ。

 前述の佐々氏が若者に馴染み深い存在となるきっかけとなったのが、『日本の夜ふけ』という番組なのだが、佐々氏の是非にと強く薦めたことにより、後藤田氏も『日本の夜ふけ』に出演。これで若者にも顔を知られる存在になったと思う。

 僕個人の場合だって、上記の番組がきっかけで、あとは佐々氏の著書からその存在感を知るのみで、直接の行動はあまり見たことがない。中曽根内閣の頃はまだ小学生だった。



 佐々氏の著書から、そのエピソードを拾い出そう。

 中曽根康弘氏が首班指名となり、組閣する際に、トイレで田中角栄氏と鉢合わせた中曽根氏は、後藤田氏を貸してくれないかと依頼。田中氏はこれに快諾した。田中派である後藤田氏を、内閣を二人三脚で動かす官房長官に起用しようという意向は後藤田氏をどれほど嘱望したかがうかがわれる。いっぽう、そうした人事をトイレで決めてしまったという滑稽さもおもしろい。

 中曽根氏の弁を付記しておく。

畏友失い寂寞たる気持ち=後藤田氏死去に中曽根元首相 (時事通信) - goo ニュース



 ビジネスマンにはファンも多い佐々氏なので、引いては後藤田氏信者になるパターンも少なくないと思う。そうしたなかで、「後藤田五訓」はあまりに有名だし、掃海艇海外派遣反対のエピソードも有名だろう。このあたりの主要な後藤田氏エピソードは、以下のコラムがよくまとめていると思う。

9月22日付・よみうり寸評 (読売新聞) - goo ニュース
9月22日付・編集手帳 (読売新聞) - goo ニュース

 カミソリの「刃先は時に上にも向いた」とは言いえて妙。

 「ハト派」として認知されていた後藤田氏なので、左の論客朝日新聞や、各党も好意的な弁を寄せている。

最後まで貫いた「非戦」 亡くなった後藤田元副総理 (朝日新聞) - goo ニュース
民主代表「対アジア再考の節目に」=共産、社民は護憲姿勢評価-後藤田氏死去 (時事通信) - goo ニュース

 旧内務省系すなわち警察官僚であった後藤田氏がハト派であるというのも違和感を禁じえないのだが、佐々氏いわく、後藤田氏は軍事的にはハト派で治安的にはタカ派だったとのことである。いっぽう、佐々氏はいずれもタカ派であり、軍事的な点についてはよく意見が衝突していたとのこと。

 件の中曽根内閣での海外掃海艇派遣についても、時の中曽根首相の前に当時内閣安全保障室長だった佐々氏を連れ出し、掃海艇派遣を主張する佐々氏を叱り飛ばして、首相に対して暗に派遣反対をとなえて思いとどまらせることに成功したらしい。

 このあたりは上司操縦術としてビジネスマンにも参考になる行動だろう。



 さて、先に少し触れた後藤田五訓について、最後に紹介しておこう。これは、肥大化し硬直化した組織に対して適用できる訓示であり、普遍的なものであるとは思えないのだが、第四条などは常に自分を戒めるものとしておぼえている。

 一 省益を忘れ国益を想え
 二 悪い本当の事実を報告せよ
 三 勇気を以って意見具申せよ
 四 自分の仕事でないと言うなかれ
 五 決定が下ったら従い、命令は実行せよ

 こちらの詳しい説明は、佐々淳行氏著作の『わが上司 後藤田正晴』に詳しい。下方のリンクをご参照いただきたい。



 あらためて、氏の示唆に富む行動に敬意を表すると共に、心からの哀悼の意を表したい。合掌。



■トラックバック送信先
MyPersonalLinks+:【訃報】「カミソリ後藤田」こと元副総理、後藤田正晴氏逝く~享年91歳~
tklo3log:後藤田正晴氏 死去
tklo3log:後藤田正晴氏 死去(2)
社長の本音日記:カミソリ後藤田逝く
JIROの独断的日記ココログ版:「後藤田正晴元官房長官死去」 一貫して論理的な主張を持っていた政治家だった。
週刊!Tomorrow's Way:後藤田正晴氏のこと。……カミソリと言うけれど、おちゃめな印象だった。
ニ ュ ー ヨ ー ク ・ ブ ロ ウ -NYでもタコ焼きを焼く英国人へ-:無くした舵



■関連リンク
後藤田正晴氏、死去 91歳 (産経新聞) - goo ニュース
畏友失い寂寞たる気持ち=後藤田氏死去に中曽根元首相 (時事通信) - goo ニュース
9月22日付・よみうり寸評 (読売新聞) - goo ニュース
9月22日付・編集手帳 (読売新聞) - goo ニュース
最後まで貫いた「非戦」 亡くなった後藤田元副総理 (朝日新聞) - goo ニュース
民主代表「対アジア再考の節目に」=共産、社民は護憲姿勢評価-後藤田氏死去 (時事通信) - goo ニュース



■関連エントリー





わが上司 後藤田正晴―決断するペシミスト
佐々 淳行
文芸春秋 (2002/06)
売り上げランキング: 24,752



後藤田正晴―異色官僚政治家の軌跡
保阪 正康
文芸春秋 (1998/01)
売り上げランキング: 48,992



後藤田正晴の目
後藤田正晴の目
posted with amazlet at 05.09.23
後藤田 正晴
朝日新聞社 (2000/08)
売り上げランキング: 132,145



政と官
政と官
posted with amazlet at 05.09.23
後藤田 正晴
講談社 (1994/07)
売り上げランキング: 491,452



情と理―後藤田正晴回顧録〈上〉
後藤田 正晴 政策研究院政策
情報プロジェクト
講談社 (1998/06)
売り上げランキング: 173,538



情と理―後藤田正晴回顧録〈下〉
後藤田 正晴 政策研究院政策
情報プロジェクト
講談社 (1998/06)
売り上げランキング: 197,640


スポンサーサイト

この記事のトラックバックURL
http://humancomedy.blog7.fc2.com/tb.php/201-c0ba1569

■『人間喜劇』目次
『人間喜劇』の目次はこちら
コメント
この記事へのコメント
>tklo3さん
- 管理人 #2mK3jtMU | URL |
コメントありがとうございます。本来ならば、貴ブログの文章についてもコメントを加えるべきところを、参照リンクだけにとどめてしまい、大変失礼しております。
リンクをまとめたかたちのようなエントリーになったので、貴ブログのように、内容が厚いものには脱帽しきりです。
今後ともよろしくお願いいたします。
2005/09/24(Sat) 01:43:28[ 編集 ]
- tklo3 #v7Dsplew | URL |
こんにちは。tklo3と申します。
関連記事、書籍の紹介などが非常に充実していたために、思わず読み耽ってしまいました。
また、その中に私のブログを加えていただいたことを大変光栄に思います。今後ともよろしくお願いします。
2005/09/23(Fri) 08:11:29[ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
-    ニ ュ ー ヨ ー ク ・ ブ ロ ウ                       -NYでもタコ焼きを
最近訃報続きで、どうも滅入る。後藤田正晴氏が91歳で亡くなった。沢山の惜しまれる方が居る中、私の中で、この方だけは別格の存在だった。政治部記者の友人が肺炎でとメールで知らせてくれ、氏の訃報に接した時、正直、日本は終わったと思った。そして昔取材した時
2005/09/24(Sat) 20:36:02
- 週刊!Tomorrow's Way
昨日、国会の召集、第3次コイズミ内閣発足の日に、「政界のご意見番」と例えられた後藤田正晴氏が逝去した。後藤田氏のことを、何か、多く知るわけでもないのだけれど、ほんの少しだけ、書き留めておきたくなった。                    ※※後藤田氏は、
2005/09/23(Fri) 09:53:26
- 社長の本音日記
総選挙で歴史的大勝を果たした小泉自民党ですが、全員留任した第3次小泉内閣がスタートしました。相変わらずテレビは刺客や棚ぼた当選の議員を面白おかしく取り上げていますが、彼らが立派な代議士となって活躍してくれることを心底祈っています。(やっぱりと思わせないで.
2005/09/23(Fri) 09:24:16
- tklo3log
今日は卓抜した判断力と筋を通した明快な主張で知られた政治家・後藤田正晴氏の訃報を取り上げます。Excite 政治ニュース<訃報>後藤田正晴さん91歳=元官房長官、副総理・法相(=毎日新聞)によると、中曽根内閣で官房長官、宮沢内閣で副総理・法相などを歴任、引退後も
2005/09/23(Fri) 07:56:06
COPYRIGHT © 2005 人間喜劇 ALL RIGHTS RESERVED. POWERED BY FC2
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。