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『ダンス・ウィズ・ウルブズ』
【※ネタバレあります※】


ダンス・ウィズ・ウルブズ 通常版原題:DANCES WITH WOLVES : EXTENDED 4 HOURS VERSION
製作年:1990年
製作国:米国  236min.

・監督:ケヴィン・コスナー
・製作:ジム・ウィルソン/ケヴィン・コスナー
・原作:マイケル・ブレイク
・脚本:マイケル・ブレイク
・撮影:ディーン・セムラー
・音楽:ジョン・バリー
・出演:ケヴィン・コスナー/メアリー・マクドネル/グレアム・グリーン/ロドニー・A・グラント/ロバート・パストレッリ/フロイド・レッド・クロウ・ウェスターマン/マイケル・ホートン/ウェス・ステューディ/モーリー・チェイキン 他

ダンス・ウィズ・ウルブズ - goo 映画
ダンス・ウィズ・ウルブズ@映画生活
ダンス・ウィズ・ウルブズ/4時間アナザー・ヴァージョン - allcinema ONLINE


内容紹介:
アカデミー賞7部門を受賞したK・コスナー主演・監督・製作による作品の長尺版。オリジナル(181分)より、正確には52分長い233分。ダンバーが着任する以前のセッジウィック砦の様子や、“拳を握って立つ女”の夫との死別や白人の両親と暮らしていた少女時代の惨劇、ダンバーとの愛の育みがシーンとして追加され、バッファロー狩りのシーンも補強され迫力を増している。特にセッジウィック砦のシーンは、騎兵隊員らが砦を放棄する様子が描かれており、カーギル大尉(マイケル・ホートン)らの騎兵隊は全てカットされていた事になる。作品の面白さに変化はないが、スペクタクルというより、ラブ・ストーリーとしての印象が強くなっている。オリジナルがダンバーの視点を中心に描かれていたのに対し、本作はそれを取り巻く視点からも見つめ直した構成といえる。オリジナルもそうだが、コスナーの「ファンダンゴ」以来の友人ケヴィン・レイノルズが部分的に演出しており、クレジットで謝意が示されている。「ダンス・ウィズ・ウルブズ/4時間完全版」としてJSBで放映された後、第9回東京国際ファンタスティック映画祭で上映、最後に劇場公開となった。

評価:★★★★★(5点/5点)
・2005/05/03 NHK衛星第二


 オリジナルバージョンも見たことはあるのだが、その記憶はあまり鮮明でなく、感動することもなかったように思う。今回ディレクターズカットを見て、素晴らしい映画だと思うようになった。それは、自分がアメリカ合衆国という国の成り立ちについて知識を増していたからかもしれないし、映画を観る目が変わっていたからかもしれない。

 冒頭の、南北戦争の場面や赴任するに際しての上長の自殺など、描く必要はあるのかどうか疑問なところから始まるのだが、大自然と共に生きる姿というのは素晴らしいものと思った。

 地平線が見えることのない日本に暮らす僕にとって、開拓前の荒野の自然というのは非常に遠い存在である。そこでの暮らしを描くことで疑似体験をさせてくれる点で、映画の担う重要な部分を反映させていると思う。

 この映画が特にすぐれているのは、自然の中でも動物と共に生きる場面を丁寧に描いていることだろう。バッファローの狩りのシーンなどは本当に荘厳だ。かなり長いシーンだったけれども、それは感じない。バッファローの息づく音、群れをなして走る轟音、そして躍動するその筋肉。圧倒されるシーンで、映画館で観たかったと思うばかりだ。

 また、狼と踊るシーンも印象的だ。群れるバッファローと対照的で、一対一ののどかなたわむれ方は静けさもあって胸をうつ。これまで孤独に辺境の地で生きてきた人間が、一匹の狼を友にし、ネイティブアメリカンと親しくなるところが想起されて、孤独の克服を感じる。

 これらの自然や動物とのシーンは本当に感動的である。最後のクレジットに動物は一切殺していないと出ていたけど本当かなあ?もしも本当であれば、まじですごい。



 惜しむらくは安易にネイティブアメリカン対白人の図式をつくりあげてしまったことだ。現代の価値観からして、ネイティブアメリカンの文化は残虐で攻撃的という側面は確かにあると思う。それがいいことなのか悪いことなのかわからない。いっぽうで、白人がネイティブアメリカンを追い立てたことも事実であり、それは今から考えれば間違ったことだけれども、当時の人々は罪悪感をもっていなかっただろう。

 そうしたネイティブアメリカンのなかに優しくて親しみのある側面を見出し、いっぽうで下卑て粗野で攻撃的な白人の側面を描くのはフェアじゃないし興ざめしてしまう。人間誰しも個々人の性格から、親しみやすかったり優しかったり排他的であったり攻撃的であったりするもののはずだ。安易に人種の二元論に落とし込むことで、要らぬ誤解を招くものではないかと思う。

 特にこの映画ではむやみやたらに「ヒール」をつくりださなくても力をもつ作品だっただけに惜しまれる。下手に下品な白人を描かなくとも、白人のネイティブアメリカン迫害を感情的な部分を排して描いたほうが心に染み入ったと感じられる。

 また、そうした方が、ネイティブアメリカン迫害について、アメリカ人は真摯に振り返ることが可能になったんじゃないだろうか。こうした対立構図を見せられたら贖罪という意識は出てこない。逆に自らへの言い訳になりうるのではないだろうか。



 いい人かそうでないかなど、ある程度時間を共にしないとわからないし、価値観の持ち方によってもガラリと変わってしまうだろう。そういう意味でもラストシーン、崖上からダンパーに叫ぶシーンは印象的。いかにもな演出なんだけど、それでも最初は攻撃的だった彼が最後には永遠の友情を誓う姿は心打つ。

 差し引きたいところはいろいろとあるのだけれど、それを補って余りあるスケールは僕のフェイバリットトップ10に入るところ。「フロンティアが見たい、それが失われる前に…」というセリフが鑑賞後になって心を動かすものがある。



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2005/05/29(Sun) 13:00:36
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