人間喜劇
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 センター試験が終わったが、今年もミスが指摘されている。特に今年は英語のリスニングを試行した年だった。それだけに細心の注意を払っていたようだ。

Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - センター試験 初の英語リスニング 故障は大丈夫?

 21、22日の大学入試センター試験で、英語のリスニング(聞き取り)テストが初めて行われる。約55万人の受験生の大半が、配布されたICプレーヤーで一斉に挑む。同センターは円滑な実施に自信をみせるものの、受験生側からは故障や騒音によるトラブルへの不安の声も上がっている。【井上英介、太田阿利佐】
 東京都渋谷区の大手予備校「代々木ゼミナール」の模試を、記者も受けてみた。ICプレーヤーのイヤホンを付け、「始め」の声で再生ボタンを押すと、30分間、音声が流れる。問題文が2度朗読された後に解答するが、選択肢に気を取られて次の問題を聞き逃す。焦りが増すうちに試験終了。同室で受験した1浪生(19)は「苦手です。何でこんなことやるんですかね」と苦笑した。
 リスニングテストは、英語のコミュニケーション能力重視の新学習指導要領で学んだ高校生の大学受験を機に導入された。英語受験者は必須で、配点は筆記200点に対し50点。国公立大の多くが合否判定に利用する。
 試験会場の放送設備ではなく、巻き戻しや一時停止ができないICプレーヤーを受験生に1台ずつ配布する新方式を採用。高校や予備校は同様の機器を導入して対策を進めてきた。
 大学入試センターは「プレーヤーは腰の高さから落として動作を確認しており、故障はまずない」と話す。だが、約55万台がすべて正常に動く保証はない。予備機は50人につき2台。京都大学では試験官から「受験生にトラブルを訴えられても、確認しているうちに問題が進んでしまうので予備機を渡すしかない。それにしては数が少ない」などの指摘が相次いだ。
 事故機はセンターが回収するが、トラブルが確認できなければ「不正行為」とみなされる可能性も。河合塾進学事業推進部の藤橋研二チーフは「たとえ故障が1、2台でも、それに当たった受験生への影響は避けられない。無事故を祈るしかありません」と話す。
 また、航空機などの騒音、受験生のせきやくしゃみなど「日常的な生活騒音」の邪魔が入っても再試験などの救済措置は取られない。
 基地に近い琉球大学では、米軍に上空の飛行を避けるよう申し入れた。北海道大学では「せきのひどい受験生がいて苦情が出た場合、別室での受験も検討する」。また、京大では一つの机に受験生3人がけを予定していたが「真ん中の人が退出する際、端の人のリスニングに影響する」として2人がけに変更した。
 韓国でも「大学修学能力試験」でリスニングテストを行っているが、試験中は航空機の離着陸が禁止され、会場周辺の鉄道も徐行する。韓国の受験事情に詳しい李賢進・帝塚山大学講師(日本論)は、「日本以上に学歴重視だけに、試験中に米軍機が訓練をしたとして対米感情が一気に悪化した地域もある」と話す。


ライバルは騒音、初のリスニング 大学も神経とがらす (朝日新聞) - goo ニュース

 大学入試センター試験でのリスニングの導入を受けて、試験会場となる大学などは騒音に神経をとがらせている。周辺施設などに対し大きな音を出さないよう配慮を求めてきた。

 福岡市東区の九州大学の上空は、福岡空港を離着陸する飛行機がひっきりなしに通過する。大学入試センターは今月16日、初めて福岡空港事務所に、リスニング時間帯の配慮を文書で要請した。同事務所は「旅客機の対応は難しい」として、ヘリや小型機の団体に飛行自粛を求めたという。日本航空と全日空の広報は「航路が決まっており、現実的には難しい」と話す。

 沖縄県西原町の琉球大は米軍機の爆音が聞こえることがある。例年通り、昨春に今年度のセンター試験や各種試験時に上空を飛行しないように求める文書を、那覇防衛施設局を通じて米軍に渡した。だが、今回は、今年に入りさらにもう1回文書で依頼したという。同大によると、例年、要請通り飛行は中止されるという。

 慶応義塾大(東京都港区)は、三田キャンパスが試験会場となる。例年同大の入試が始まる2月に、近くの警察署や消防署などに、緊急車両が通過する際のサイレンに「配慮」を求めている。しかし、今年はリスニングを意識して、1月中旬に依頼を済ませたという。

 福島県郡山市の日本大工学部は、土日も関係なく、4月から使う校舎の新築工事をしてきた。しかし、騒音などに配慮して、21、22の両日は工事を一時中断する。入試担当者は「本当は一日も早く工事を進めたいところだが、受験生に不利益にならないように万全を期す」と話した。


 上記のような注意の払い方であるも、やはりミスは出ている。

リスニング不具合でも試験続行 全国で5件発覚 (朝日新聞) - goo ニュース

 トラブルが相次いだ大学入試センター試験の英語のリスニングテストで、大学入試センターは22日、機器の不具合で本来なら再テストを実施すべきなのに試験を続行させていたミスが5件発覚したと発表した。これらの受験生に対しては別な問題を使う28日の再試験を認めることを決めた。また、報告の遅れた大学の分を加えて、再テストを実施した受験生の数は453人に拡大した。

 リスニングは初日の午後に実施された。ICプレーヤーの動作確認や試験進行の説明の後、30分間実施された。受験者は49万2596人だった。

 実施ミスがあったのは群馬大▽静岡大▽名古屋市立大▽大阪産業大▽就実大(岡山)の5会場5人。

 受験生から「音が大きくなったり小さくなったりする」「片方のイヤホンが聞こえない」などの訴えがあったのに、監督者は中断して再テストに移行させずに試験を続けさせたという。受験生から実施大学側に苦情が寄せられた。

 ほかに、消しゴムを落とした受験生が、自分で拾えない規定なので手を挙げたのに「すぐ拾ってもらえなかった」など、受験生側からの苦情や申し出が4件あった。これらを含めて計9人に再試験を認めることにした。

 一方、センターによると、ICプレーヤーの不具合などのために再テストの申し出があったのは、全国の301会場461人。このうち、本人の意思で辞退した8人を除く453人が、その日のうちに再テストを受けた。

 再テストの原因をセンターが集計したところ、うち437件を「機器の不具合」が占めた。この詳細は(1)音声が止まったなどの機器不良=366件(2)音が大きくなったり小さくなったりする=52件(3)イヤホンの不良=19件――となっている。

 その他の24件は、ICプレーヤーを落とすなど機器自体の不具合とは別の要因だった。

 記者会見した松浦功事業部長は「再テスト自体はすべて順調に終わった。(機器の故障率については)ゼロだと思っており、何%の故障率になるかなど予想や把握はしていない」と、事前のトラブル想定への甘さもうかがわせた。

    ◇

 センター試験の2日目の日程は、ほぼ混乱なく終了した。各教科の受験者数と志願者に対する割合(受験率)は理科(1)20万349人(36.3%)▽数学(1)36万9951人(67.1%)▽数学(2)33万1175人(60.1%)▽理科(2)23万7090人(43.0%)▽理科(3)16万8574人(30.6%)。


 受験者数が数十万いるというのに、初の試みだというのに、トラブルがこれだけの数ですんだのはむしろ評価していいように思うのだが、大学入試センターは批判にさらされている。むしろ一人一人にICプレイヤーを用意するという方針自体に事前に批判をするべきだったのではないかという気さえ僕はする。数が増えれば増えるほどミスの起こる確率は増える。個別対応をするよりも、集団で対応できるほうが効率的という点で、放送のほうがよかったのではないかという気がする。

Yahoo!ニュース - 共同通信 - 「性善説に立っている」 センター部長、謝罪なし

大学入試センター試験のリスニングでトラブルが相次いだ21日夜、東京都目黒区の入試センターで記者会見した松浦功事業部長は「(トラブルがあったと)手を挙げた受験生は、すべて再テストにすることを決めていた。性善説に立っている」と語った。
 センターに対する批判をかわすように、身ぶり手ぶりを交えながら「性善説」を繰り返す松浦部長。「不備があったのは残念だ」としながらも「再テストで手当てし無事終えた」と強調、謝罪の言葉はなかった。
 「試行テストでは、これほどの割合でトラブルは起きなかった。こんな数は想定していなかった」と、次々に寄せられた不具合の報告に驚いた様子も。「試験前の確認時に問題がなかったのに、なぜ試験途中で動かなくなったのか」と首をひねった。


Yahoo!ニュース - 共同通信 - 「受験生におわびする」 リスニングで文科相謝罪

 大学入試センター試験の英語のリスニングで、ICプレーヤーの不具合などで約450人が再テストを受けたことについて、小坂憲次文部科学相は23日、「不具合の機器に当たった受験生には大変なご迷惑を掛けた。心からおわび申し上げたい」と陳謝した。
 小坂大臣は、再テストの手順を示したマニュアルについて「現場に徹底するようしていたが、十分に対応していなかったのは遺憾。徹底的に調査し、再発防止に万全を期す」と語った。
 ICプレーヤーを使った試験の在り方には問題はないとした上で「トラブルが起きたときの障害の取り除き方に問題があった」と指摘。
 試験の公平性については「再テストを受けても問題を2度聞くことはできない」とし、問題はないとの認識を示した。


 この報道を見ていると、むしろ受験生が不正行為を行っているのではないかとにおわせているが、性善説に立ってトラブルに対処するという方針は、確かに稚拙である。不正行為をして身の丈に合わない学校へ進み、損をするのは受験生自身なので、こんなの自己責任で放っておけばよいとも思うけれども、人件費の点について看過できない。

 やはり、集団で試験をし、集団でトラブル処理できる仕組みにすべきだし、トラブル対処のマニュアルも、トラブルを試験監督が確認できるマニュアルを用意すべきだったろう。

 そんな中で、これは未然に防げたと思われるトラブル。

Yahoo!ニュース - 読売新聞 - 理科選択で間違い続々、旧課程の浪人生うっかり

 22日に行われた大学入試センター試験の理科で、解答用紙の旧教育課程の選択科目表記を読み違えた浪人生が、志望大学が課す科目を選択しなかったケースがあった。追試を求める声があるが、入試センターは「試験開始前にも注意をしており、対応は考えていない」としている。

 今年は新しい学習指導要領で学んだ生徒が初受験。理科では浪人生は旧課程の「1A」の問題も選択できたが、新課程「1」の出題範囲が旧課程「1B」に含まれるため、「1」の受験を求める大学が多い。解答用紙では、「○○1」と、「旧教育課程科目・○○1A」(○○は理科各科目)などのいずれかを選ぶようにしていた。

 神戸市内の男子浪人生(19)は本来、「化学1」なのに「化学1A」を選んでしまった。「旧教育課程を受けたから」と反射的に思ったという。「自分に落ち度があるが、『1B』を学んだ人は『1』を選ぶよう口頭で説明があれば」と話す。友人も間違えたという。

 また、京都市北区の試験場では、受験生の問い合わせに、監督していた京都ノートルダム女子大教員が「旧課程履修者は化学1Aを選んで下さい」と誤って説明。すぐに気付き、訂正したという。同女子大は「なぜ間違えたか、よく調べたい」としている。


Yahoo!ニュース - 共同通信 - 試験中に着メロ鳴り響く 九州大教員が携帯持ち込む

 九州大学(福岡市)は22日、福岡市内の試験場で行われた大学入試センター試験の数学2で、試験を監督した九大の男性教員の携帯電話が鳴ったと発表した。試験中に携帯電話の着信メロディーが2秒間鳴ったという。
 九大は事前に監督者らに対し、試験会場への携帯電話の持ち込みを禁じていた。教員は「昼休みに電話を使ったことを忘れ、そのままにしていた」と話しているという。
 九大によると、この教室での受験者数は42人。九大は「誠に遺憾。今後は注意喚起を徹底したい」としている。


 浪人生を巡るトラブルは耐えることがない。こちらは細心の注意を払うべきだし、間違いを生みにくい問題作成方法というのができないものだろうか。

 着メロの方は言語道断である。携帯電話をマナーモードにしていない時点で理解に苦しむし、九大は人材を得ることに熱心ではないということが見えてくる。



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入試成績で「こっそり」学級編成 大阪・槻の木高校 (朝日新聞) - goo ニュース

 大阪府高槻市の府立槻(つき)の木高校(松本秀範校長)が、入試の成績順に1年生のクラス編成をしていた。ところが、生徒や担任教諭には知らせずに、一部の管理職だけで決めて秘密にしていた。高校側は「成績が近い者同士の方が学習効果が高い」と話すが、「下位だと分かったら傷つくかも」と詳細を説明できずにいる。府教委によると、こうした編成は府立校では極めて異例。私学のようには学力第一主義を打ち出しにくい、公立校の悩みが透けて見える。

 「いま思えば、初めから言っておけばよかった」。松本校長はため息まじりで話す。

 同校は03年春、府立の高槻南、島上両校を統合してできた新設校。国公立、有名私大への合格を教育目標に掲げる。国の学力向上フロンティアスクールにも指定された。「進学校」をうたうことで、今春の入試の競争率は1.95倍。府内屈指の人気校になった。

 府教委によると、編成は学校の裁量に委ねられているが、入試成績の上位から順に生徒を振り分け、学級ごとの学力差を避けるのが一般的。しかし、成績別編成の採用を決めた一人の長井勘治教頭は「長年、公立校に根付いてきた平等主義を変えないと、生徒、保護者のニーズに沿った教育ができない」と説明する。

 今年の新入生は240人で、6学級ある。入試成績の上位60人を3学級だけに割り振り、残る180人を、1学級40人になるよう編成した。成績上位者だけでつくる編成も考えたが、「露骨すぎる」と避けたという。

 成績別編成は早速、結果が形になって表れた。

 5月の中間試験は総得点の平均が、上位の生徒を集めた学級とそうでない学級とで10点近くの差が出た。入学間もない1年生では通常、大きな開きは出にくいため、担任教諭の間から不審の声が上がり、ようやく教頭らが謝罪したうえで説明した。だが、「生徒を動揺させるのはまずい」と口外しないことを申し合わせたという。

 11月下旬、府教委高等学校課の担当者が同校を訪れ、公表するよう指導した。「生徒や保護者への説明責任を果たしていない」との理由からだ。

 同校は11月末、1年生には口頭で、保護者には文書で「あえて均等化を図らずに、学力層の差異を利用して相乗作用による学習効果を期待する方法にしました」と説明した。しかし、具体的に成績上位者を集中させた編成法については明らかにしなかった。

 松本校長は「これまでの公立校は成績を上げようと中位、下位の生徒の指導に力を入れがちだった。その結果、上位の生徒が物足りなく感じて学習塾に通い、保護者に経済的な負担を強いていた。これではいけないと思ってしたことで悪いとは思わないし、詳細を言う考えもない」と語る。しかし、こう付け加えた。「確かに最初から説明すべきだった」

 府教委によると、進学や就職などで生徒の希望に応じた編成は2年生から始めるのが通例。同校は今後、成績別編成を実施する場合は、事前に説明したいとしている。


 公立校に期待される「平等」それはわかる。しかし、習熟度別クラスのほうが効率的というのも事実。これを保護者に理解させることこそ、校長はじめ役員の仕事ではないだろうか。

 一般講師よりも給料をもらっているのは、保護者に教育方針を理解してもらう役割があるからこそであって、その仕事を放棄するのならば、給料を返上することが筋であろう。

 また、同僚である職員に情報公開しないというのもまた背任行為である。習熟度別クラスであることを意識させてこそ、講師たちの生徒へのアプローチ方法も変化して効率的になるわけで、これでは習熟度別の効果を半減させてしまう。

 時代の潮流は情報公開である。これを理解せずに生徒へ何を教えようと言うのか。



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漢字書けない中学生 正答3割弱 「読み」優先の弊害 (産経新聞) - goo ニュース

2005年12月30日 (金) 02:35

 教科書に出てくる漢字のうち、中学生が正しく書き取れるのは全体の三割にも満たないことが教育シンクタンク「ベネッセ教育研究開発センター」(東京都多摩市)が東京都の公立中学に通う中学生二千人に行った「国語の学習に関する調査」でわかった。同センターでは、漢字の「読み」「書き」どちらも重視されてきた学校の漢字教育が現行の学習指導要領から「読み」優先へと変更されたことが漢字の書けない生徒を増やす原因になっており、「極めて深刻な状況にある」と憂えている。

 調査は東京都内の公立中学校(六校)に通う一年生から三年生の生徒二千三百三十五人を対象に今年の一学期に実施した。中学生配当漢字九百三十九字のうちすでに国語教科書に出てきた漢字について、文中に設けた空欄に適切に書き取る形式のテストを行い(中一のみ一部未履修の漢字あり)、国語学習に関するアンケートも実施した。


 その結果、漢字テストの平均は二七・八点(百点満点)。得点分布でも「一〇点~二〇点未満」が22・2%と最も多く、三〇点未満の生徒が全体の61・2%を占めた。「国語が得意かどうか」と実際の得点との関係を見ると「国語が得意」と答えた生徒ほど高得点となる傾向はみられたものの、「とても得意」とした生徒も平均点は四二・八点にすぎず、「まあ得意」とした生徒は三三・四点しか書き取れなかった。


 漢字教育は平成元年の学習指導要領で「各学年の常用漢字に使い慣れ、文章の中で適切に使うようにすること」と「読み」「書き」セットで示されていたが、平成十年に告示された現行の指導要領では「読みはその学年で、書きは二年間(次の学年)で」と「読み」優先の指導に変更されている。


 同センターでは今回の調査結果について「これほど漢字が書けないのかと結果には正直驚いたが、起きるべくして起きた当然の結果ともいえる」と指摘。「調査実施時期が未習分野を多く抱えた一学期だったことや、パソコンの普及で大人も含めて漢字を書く機会が減ったといった環境変化などもこうした結果につながる一因とは思うが、現行の学習指導要領で学校の漢字教育が『読み』優先となり、上の学年で『書く力』が育たずにいることが、今回の結果に端的に表れたのだろう」としている。


 このほか調査では76・5%の中学生が「中学生の言葉遣いは乱れている」と感じ「難しい言葉は覚える必要はない」とした生徒は17・1%にとどまった。しかし、約八割の生徒が「国語は上手な勉強の仕方がわからない」。漢字テストの下位層になるほど、こうした思いが強くなり、逆に高得点の層ほど、「小さいころ親が本を読んでくれた」「親が家でよく本を読んでいる」「先生や親から本をすすめられる」などの回答も目立つ傾向がみられた。


     ◇


 【特に正答率が低かった問題例】


 ・水中で□息(ちっそく)しそうになる→窒〈1年0.4%〉


 ・□(よい)の明星→宵〈1年0%〉


 ・仲間から□外(そがい)される→疎〈1年0.8%〉


 ・強風のため□行(じょこう)運転→徐〈1年0.8%〉


 ・野球チームの監□(かんとく)をする→督〈1年0% 2年2.3%〉


 ・ホウレンソウを一□(いちわ)ゆでる→把〈1年0% 2年0.4%〉


 ・□下(のきした)で雨をしのぐ→軒〈1年0.4% 2年2%〉


 ・制度を□次(ぜんじ)改善する→漸〈3年0%〉


 ・会長に推□(すいせん)する→薦〈3年0%〉


 ・□辞(ちょうじ)を述べる→弔〈3年0%〉


 【中3で正答率が10%以下だった主な漢字熟語】


 謹んで新年を祝う/問題を迅速に処理する/いたずらを戒める/卸値で販売する/感動の余韻にひたる/申し出を快諾する/雪辱を果たす/政府の諮問機関/参加者の名簿を作る/実情に即した対策/詐欺行為/話し合いを傍観する/優勝の祝宴/名作の誉れ/戦争は愚かだ/資源が乏しい/栄養が偏る/卑劣なやり方/感慨をこめて歌う


 この報道では、ベネッセが「きわめて深刻な状況である」と言っていることまでしかわからない。漢字の「読み」しかできないことが、なぜ深刻な状況なのだろうか。

 漢字は、表音文字であるアルファベットやひらがな、カタカナと違い、表意文字である。つまり、漢字一つ一つには意味があり、だからこそ表音文字とは違って、何千もの漢字を覚える必要にせまられる。

 表音文字の場合は、英単語のように単語の組み合わせと意味とをおぼえなければならないが、表意文字の場合はその一文字一文字をおぼえることで、ことばの習得、つまりボキャブラリーを広げることにつながる。

 そこで、基礎要件としては、漢字を読み、その意味するところをイメージすることが必要となる。文部科学省が主導したことは、この基礎要件をしっかりと満たすことを目的としたものだろう。

 しかし、ことばは相手の伝えたいことを理解するためだけにあるのではない。自分の伝えたいことをことばを介して相手に理解してもらうこともまたその役割である。「読み」だけができる人間とは、インプットしかできない人間になりかねない。漢字を「書き」、自分の意図を伝えられるアウトプット人間こそ、現代で必要とされているものだろう。

 ことばは自分の意図を伝える道具だ。それを使いこなせない、自分のものとしていないのであれば、自分の意図が伝えられない人間であることに他ならなくなる。

 僕も最近ではキーボードに向かうことが多くて、忘れている漢字が多くなるが、いざという時にペンで書けない漢字があると、思考の中断を招いてしまうし、そこで妥協してひらがなを適用すると、自分の意図を十全に伝えられない(漢字で意味を限定することができない)し、相手にも軽く見られてしまうことになりかねない。キーボードが生活の全てで使用に耐えるものとなれば別だが、そんな時代はやってきそうにもなく、やはり最後はペンを持って書く行為が必要となるのである。

 であるとすれば、文部科学省が試みたことは、むしろインプット人間を助長することになってしまい、人材難を招く端緒となりかねない。失敗である。方針転換が必要であろう。



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 痛ましい事件がおきた。

小6女児、塾で刺殺される…23歳講師を逮捕 (読売新聞) - goo ニュース

 10日午前9時ごろ、京都府宇治市神明石塚のビル2階にある学習塾「京進」宇治神明校から、塾アルバイト講師で同志社大法学部4年萩野裕(ゆう)容疑者(23)(宇治市寺山台)が「教室内で女児を刺した」と携帯電話から110番通報した。
 駆けつけた市消防本部の救急隊が、同市開町、京都府職員堀本恒秀さん(42)の長女で市立神明小6年、紗也乃(さやの)さん(12)が首から血を流しているのを見つけ、病院に運んだが、間もなく死亡が確認された。宇治署は、現場にいた萩野容疑者を殺人未遂で現行犯逮捕、容疑を殺人に切り替え、動機や包丁の出所などを追及している。

 調べによると、萩野容疑者は塾の教室内で、紗也乃さんの首や顔など数か所を出刃包丁(刃渡り17センチ)で刺した。教室内に犯行に使われたとみられる包丁やハンマーが落ちていた。萩野容疑者は「紗也乃さんと口論になり、包丁で刺した」と容疑を認めている。萩野容疑者はこれまでも紗也乃さんと度々、トラブルになっていたといい、府警は同容疑者から犯行の経緯や動機などについて、さらに詳しく事情を聞いている。

 京進ではこの日、中学入試の合否判定テストが行われ、宇治神明校でも午前9時から紗也乃さんを含めた児童が受ける予定だった。テスト前、萩野容疑者は「国語のアンケートを取りたい」とほかの児童を別の教室へ移動させ、国語を取っていない紗也乃さんを現場の教室に残して刺したとみられる。また、京進によると、紗也乃さんは周囲に、「萩野容疑者の担当している国語の授業は受けたくない」と話していたといい、今月から、国語の授業に出なくなったという。

 神明小の杉左近昭男教頭によると、紗也乃さんは今年4月に東京から転校してきたばかり。

 萩野容疑者は同志社大学法学部に2001年4月に入学。03年6月26日、同志社大学今出川図書館で、いすの上に置いていたカバンから財布を盗もうとしたのを警備員に見つかり、抵抗した際に警備員にけがをさせたとして強盗致傷で現行犯逮捕された。このため、萩野容疑者は03年10月1日から今年3月31日まで停学処分となり、03年11月から京進宇治神明校で講師のアルバイトを始めていた。

 萩野容疑者と紗也乃さんは「以前からいがみ合っていた」といい、この日、萩野容疑者が中学入試の合否判定テストの監督を務める予定だったが、塾側が2人の関係に配慮して監督を同僚講師に代えたほどだった。(全文転載)


 本論に入る前に、この読売新聞の報道姿勢を問いたい。読売は過去の――今年で言えば、福知山線事故の――報道姿勢への反省と改善をまたも怠っている。

 事件当事者の「社会常識を逸脱した」プロフィールをあげつらい、検証もなしに、さもそれが事件との因果関係をもっているかのようなかたちで掲載している。

 事件を断罪するのはメディアの役割ではないし、世論をリードするのもメディアの役割ではない。何度批判されたら反省するのか、呆れざるを得ない。



 さて、この事件の本質を考察すると、一対一の人間同士の関係のもつれだと感じる。ただ、精神的に未熟な人間同士の関係である。この点において、事件は防ぎようもない性質のものだと思う。人間関係をうまく乗り切れない者が社会の中に登場しない方が不可能というものだろう。

 問題は、その二人の人間を出会わせた場が、教育サービスの現場である塾という点にあるだろう。



<京都小6殺害>また子どもが犠牲 塾での事件に驚き、怒り | Excite エキサイト : ニュース

 なぜ、子どもが相次いで犠牲になるのか。京都府宇治市で10日午前、市立神明小学校6年、堀本紗也乃(さやの)さん(12)が殺害された事件。広島、栃木両県で、小学生の女児が通学路で襲われ、学校や自治体、地域が一体となって子どもを見守る活動が活発化する中、今度は安全なはずの教育施設で事件が起きた。しかも容疑者は、子どもを守る立場の学習塾講師だった。二重のショックと怒りが渦巻いた。

 紗也乃さんが通っていた神明小学校は事件発生を知らされ、同日午前、教職員を緊急招集し、対応を話し合う職員会議を開いた。杉左近昭男教頭は「今朝10時前に市教委から連絡があって状況を聞いた。大変、残念なことになった。こんなことになるとは思ってもみなかった。子供たちの心のケアを含め、今後の対応を考えねばならない」と沈痛な表情で語った。

 紗也乃さんは、3年生の3学期に神明小に転校してきた後、東京へ転校し、今年4月に再び同小に戻ってきた。「おとなしい子」という印象で、勉強熱心で成績もよく、前期は手芸クラブと飼育委員、後期はソフトバレー部と運動委員に所属。ウサギの世話などを熱心にしていたという。

 逮捕された塾講師の萩野裕(ゆう)容疑者(23)について、勤めていた学習塾「京進」の本社(京都市下京区)は「何も答えられない」。

 しかし、同小に通う女児は「(萩野容疑者について)紗也乃さんが『変な感じ。嫌な感じ』だって話していた」と明かした。

 神明小と塾で紗也乃さんと同級生の男子児童(12)は「(萩野容疑者は)国語の先生で面白くて明るく、『萩野先生』と呼ばれていた。ただ、2週間ぐらい前に堀本さんが問題集を忘れてきた時に、『なんで約束破るんや』と怒っていたのを覚えている」と話し、事件後、待機していた塾の事務所から、父親に付き添われて帰宅した。

 現場周辺は住宅が建ち並ぶ静かな場所。近くの主婦は「この地域では、小学生の保護者が自転車で地域パトロールをしているが、塾の中で殺されたのでは止めようがない」とショックを受けていた。

 紗也乃さん方の近所で文具店を営む女性(74)は「店には小学生も来るので、(紗也乃さんと)顔を合わせたことがあるかもしれない。子どもを守ることを真剣に考えないといけない」と憤りを隠さない。

 ◇「どこでも友達がたくさんできた」堀本さんの友人

 紗也乃さんが3年生の時に転校し再び戻ってくるまで、ずっと文通を続けていた同小の同級生(11)は「お父さんの仕事の都合で、あちこち転勤していたけど、どこでもすぐ友達がたくさん出来た。東京にいる時も、元気そうな、カラフルな手紙がいっぱいきた。色白でおかっぱの可愛い子。勉強も得意で、いい子だった」と話した。

 この同級生の祖母は「大きな声であいさつもしてくれて、元気そうだなと思った。いろいろな事件が起きて、うちの孫も母親が送り迎えをしていたところだったのに……」と声を詰まらせた。

 ▽子ども守る存在が 尾木直樹・法政大教授(臨床教育学)の話 塾の講師は、その仕事が子どもの学力を上げるという行為に特化する面があるとはいえ、基本的には学校の先生と同じく通ってくる子どもの命を守る義務のある存在で、教室で殺人事件を起こしたことは大変ショックだ。子どもには学校の先生も塾の先生も存在感は変わらないし、親にしても、学校で担任の先生に自分の子どもが殺害されたのと変わらない衝撃を受けるはずだ。最近、子どもを狙う事件が相次ぎ、子どもが教室に着くと家庭に連絡を入れて確認するなど安全に配慮する塾も増えてきていただけに、塾を舞台にした事件が起きて驚いている。

 ▽学習塾の事情に詳しい森上展安・森上教育研究所代表の話  塾講師は生徒と接する時間が限られており、信頼関係が築きにくい。塾講師の採用は特別な免許や公的な基準がないため、経営者側は性格や過去のトラブルなど、人物像をしっかり把握すべきだ。人気があったり、教え方がうまいかどうかだけではなく、普段子供に接する態度や性癖についても厳しい目で見ていく必要がある。
(全文転載)




安全対策の想定外 塾関係者に衝撃 京都・宇治女児殺害 (朝日新聞) - goo ニュース

 学習塾の講師が子どもの命を奪った。「ありえないし、あってはいけないこと」。想定外の惨事に、塾の関係者は衝撃を受けた。

 大阪のある学習塾は、インターネットや新聞折り込みのチラシで講師を募集している。大学やサークルを通じた紹介も有力な手段だ。

 講師の採用にあたっては、志願者を1度登録した上で説明会を開き、筆記試験と2回の面接を実施している。本社で教科指導や子どもの心をつかむ話し方、個人情報の取り扱い方などの研修を延べ24時間受けさせ、各教室へ着任させているという。

 「不適格者」については、面接で目の動きや表情を見たり、志望動機や子どもに対する思いを書いた作文などで判断するという。

 各塾ともスクールバスを走らせたり、防犯ブザーを配ったりしている。子どもの帰宅路には講師を立たせるなど、教室外の安全に気を配ってきた。

 「京進」も防犯活動に力を入れていた。同社のホームページによると、昨年12月から、近畿地方を中心に140校以上を「子ども110番の家」に登録する活動をしていた。また、「不審者対応マニュアル」を社内に整備。奈良県内の教室では、警察署員を招き、不審者が侵入した時の対応などの説明を受けていた。

 しかし、講師が子どもに危害を加えるような想定はしていない。関係者によると、京進は近年、個別指導の教室を増やしており、「講師の確保に苦労していたようだ」との指摘もある。

 塾経営の経験がある森上展安・森上教育研究所社長は「若い世代の講師は、実際に教壇に立ってみると子どもに対してすぐ怒鳴るなど、子どもに対する寛容さが低くなっていると聞いている」と言う。「子どもたちに接する人としての態度を一定の試用期間を設けて点検するなど、講師の監察制度が必要だ」と強調する。(全文転載)




 公的教育機関の教師もまた犯罪を犯してニュースに取り上げられ続けるのだから、こうした事件を完全に防ぐことは不可能と思う。そのうえで講師という立場の人間をどうコントロールするかという点には、反省と改善が可能である。偶然にも僕はこの業界の事情を知らないわけではない。



 大学生などを講師というアルバイトの立場で雇用する際に、その時給は授業時間に対して払われ、拘束時間ではない。つまり、授業以外の時間帯は、アルバイトはタダ働きをさせられるわけである。その分授業時間に対しての時給は2000円台と高めに設定される。

 しかしながら、一時間の授業を展開するために必要な準備時間――予習や教材準備――はその二倍以上は必要で、結局は割に合わない仕事となる。つまり、一回の授業を展開するのに授業時間も含めて三時間は拘束されることになり、2500円の時給であれば、830円程度の時給計算となってしまうのだ。

 しかも、最近の塾業界は競争が激しく、無料授業をサービス展開している。ある塾が、定期テスト対策の授業は無料提供をするというサービスを採用し、他塾もそれに追随せざるを得なくなってしまったのだ。

 そのサービスにより生徒数大幅増などの収入に寄与すれば大して問題でもないのだろうが、大抵の塾が横並びでそうしたサービス展開をしていれば、収入増は望むべくもない。収入のないサービス展開をして、社員のほうはタダ働きを迫られるかたちになる。

 この業界の重大な欠陥である。サービスに対して適正な対価をもらうのが社会の健全な姿であり、こうした構造を抱え続ける業界に問題が露出しないわけがないのだ。

 社員は月給が保証されているが、講師側は、時給を半額支給されるのがこの定期テスト対策の給与事情だ。教えることが大幅に増えるのに時給は低まるという矛盾は、講師たちの教育に対する情熱に負うより他ない状況となっているのだ。

 しかし、アルバイトを始める学生は、この事情をよく知らない。額面を見て、時給が高いという印象を持ちながら働き始めて、割りに合わない仕事であると後に気付くのである。

 こうした構造の中で、講師の権限は大きくなるわけだ。デスクという教室内の居場所が与えられ、子ども達の進路指導を行う。前述の時給と比較すれば、余りに大きすぎる権限であり、同時に負担である。塾経営者は、講師たちの情熱に頼り、甘えながら業務展開をしている状況が明白だろう。

 現状の時給制度を続けるのならば、講師たちの教育技術には社員以下のもので甘んじるべきだし、一時間の授業を埋められればそれで満足すべきだ。それ以上の進路指導やテスト対策を期待すべきでない。

 以上が、本質的な構造的欠陥の指摘である。

 今回の事例では、当該講師が凶器を隠し持てるデスクを与えられていた様子だし、授業以外の場面で生徒を管理できる立場にあったという点で、大きく権限超過の状況にあったと思われる。しかし、講師に甘えていたからしっぺ返しをくったと考える。



「過去に例ない」同志社大が陳謝 京都女児殺害 (朝日新聞) - goo ニュース

 「大学130年の歴史として過去に例がない事件。一人一人を大切にしてきた同志社として大変重く受け止めており、慚愧(ざんき)の念に堪えない」

 京都の小6女児殺害事件で、10日夕、同志社大で会見した八田英二学長は沈痛な表情で陳謝した。

 03年6月の事件後、萩野容疑者が所属する法学部教授会は「反省しており、警備員のけがも軽傷だった。再び教育の機会を与えるべきだ」と退学処分は見送り、10月1日付で1年半の停学処分とした。

 ところが停学中、大学側が萩野容疑者と接触したのは、停学が解ける直前の05年3月25日、学生主任の法学部教授2人が萩野容疑者と父親に20分間面会した一度きりだった。「反省の態度を示し、今後の勉学への意欲もあり、特に異常な様子はなかった」(佐藤鉄男法学部長)として復学を認めていた。

 佐藤部長は「個人的には今思うと、本人の心の相談をすることがあってもよかった」と語った。
(全文転載)


 大学に人格教育ははじめから期待しないだろう。むしろ、雇用主が人材の性格を把握できるよう努力をすべきだったと思う。繰り返しになるが、公的教育現場でさえ不心得者は続発するのだ。完全な人材管理はできないだろう。

 それでもリスクヘッジとして、そうした人間を排除しようと努めるのならば、給料と権限の不均衡を是正し、モチベーションが社員よりも低いアルバイトには、権限を委譲しないことである。あるいは、もっと時給を上げ、モチベーションをあげることだ。

 人件費こそが、最大のリスクヘッジとなると考える。



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【こぼれ話】高校卒業試験に「ジミヘン」=仏教育省 (時事通信) - goo ニュース

 謎の中国の公務員試験を昨日は取り上げたが、フランスの事例は意図も理解しやすい。

 反面教師として解釈してほしいということだろうし、興味本位でなく学問としてジミヘンを深く学べば誤った道を歩むことも抑止できるのではないだろうか。



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 最近は何かと東大の改革が取り上げられるようになっている。

文系でも医師目指せます 東大、学部選択を弾力化 (共同通信) - goo ニュース

 学生時代を思い出してみれば、勉強したいと思うことが変わり、学部を変える人間はたまに見かけたものだった。そういう意味では、こうしたフレキシブルな制度を採用しておくことは好ましい。ある友人などは、制度に阻まれて受験からやりなおして別の大学に行ってしまったものもいる。

 ただ、さも珍しいことのように取り上げられているニュースだが、用意してあって当然の制度であるし、この制度が頻繁に利用されないことが望ましい。

 受験生には、もっとコスト意識を持って大学選びをしてほしいと思う。さらに言えば、親は受験生の子どもに対してコスト意識を持たせるべきだ。

 年間に何十万もの授業料を払い、四年間も時間を費やして勉強するという「投資」に対して、どれだけの「回収」を見込むのかという意識が必要である。やりたいことがないから大学へ行って考えるというような思考方法は言語道断。どうせ何も考えやしない。

 受験生の数と大学の入学定員数が等しくなってしまった昨今、大学を卒業したからといって得られるものは何もない。ならば、高校を卒業してすぐに働き、進みたい道を見つける一助にした方がよいと思う。働くうちにコスト意識も身につくわけで、大学というレジャーランドへ通うよりはよほど有益である。

 そういう観点からすると、学部転換はあまり好ましいものとは思えない。本気でやりたいことが変化したという生徒のためにも必要な制度ではあるが、何も考えてない生徒の甘い考えを聞き入れてやる制度としては使用されないように願いたい。



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受験戦略論 : <東京大>学業優秀なら行きたい学部へ 来年度から



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えっ!?東大が受験生向け説明会、創立以来初めて (読売新聞) - goo ニュース

 僕が受験生だった頃は、東大ほど受験についての情報を公開しない大学はなかった。しかし、そうした風潮も、現状の大学業界に合わせて、学内で改革が試行されているようだ。

教育と私(8) 大学で囲碁の授業

 上記のエントリーの話題もまた、方向性は間違っているものの、改革の一環であろう。

 東大改革の試行については、以前雑誌で見かけた気がするので、今後もいろいろなニュースを見聞する機会があるだろう。

 気になったのは、記事の最後の部分。

中には、独特の東大受験テクニックを描いた人気漫画「ドラゴン桜」をあげて、「この勉強法は本当に役に立つのですか」と聞く受験生の姿もみられた。


 この受験生、東大には合格しないだろうな。。。



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2単位に認定、「囲碁」が東大の正規授業に (読売新聞) - goo ニュース

 大学なんてレジャーランドでしかなくて、社会に寄与しないし、学んだことが社会に出てから役立つこともない気がしているのだけれども、この授業はひどすぎる。大学でやることではないし、東京大学がこれを開講するというのはますます首をかしげる。

 公民館の趣味の教室ではあるまいし、ルールを学んで囲碁を打って、それが何になるというのだろう。囲碁を授業にするならば、定石の研究とか囲碁普及の方策とかにすべきで、個人の楽しみを取り上げるなど論外。

 生徒獲得が厳しくなってきた昨今とはいえ、これはおもねりすぎである。社会的に求められるものは、社会に出て役立つ実学であり、経済に寄与する技術や知識である。日本人をどんどんアホにしたいのか、愚策としか言い様がない。



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国語テスト、消える長文 著作権理由で訴訟も (朝日新聞) - goo ニュース

国語の長文読解問題なのに、肝心の「長文」がない。ドリルなど副教材を作っている教材出版社が小学生向けに作る教科書準拠型のテストや、大学入試の過去問題集の一部で、そんな「異常事態」が続いている。理由は著作権。長文の作者である作家らの利用許可が得られていないためだ。来月にも新たな提訴が予定されるなど、教材分野でも、著作権紛争が熱を帯びている。


 小説や評論が教科書に掲載されたり試験問題に登場したりするとき、そこに作家の価値は存在しているのだろうか

 小説や評論が単独で存在するとき、そこには執筆者の「主張」が存在しており、それが価値だと思う。そこに我々は代金を支払う。「主張」がないのなら「娯楽」という側面もあるだろう。小説などはそういうものも多い。そして「娯楽」に対して対価を支払うわけだ。

 「教材」として文章が採用されるとき、そこに「主張」や「娯楽」が存在しているのだろうか。「教材」には文章読解力の成長を促したり試したりする側面しかないように思う。そして、そこに我々は価値を見出し対価を支払う。

 とすると、「教材」における価値は問題文にこそあり、そこに「主張」や「娯楽」の価値は見出されない。問題作成者は文章を「引用」することで読解力についての教育を施そうとしているだけで、問題文の著作権は問題作成者にこそ存在すると思う。

 長文の作者たちが著作権を用いて教材に訴訟を起こすなど愚の骨頂で、価値を提供していないのに代価を求めようとするなんて盗っ人猛々しい。



 文章作者はむしろ、問題文に採用されることで広告効果を得られているわけで、むしろ問題作成者に足を向けては寝られないだろう。

 この広告効果は、問題を解く学生に対しても適用されるし、問題作成者に対しても適用されるはずだ。訴訟なんてしていたらブラックリスト入りして、教育サービス業界からは見向きもされなくなるだろうし、問題に取り上げられなくなることで、学生の目にも触れなくなってしまうだろう。



 仮に訴訟をすることを許容するとすれば、自分の「主張」を切り取られて掲載されることで、価値を損なわれたことに対するものであるべきだろう。

 問題文においては価値を提供していないくせに権利云々を叫ぶことで、問題集の業界に影響を与えることが何を意味するか。学生に対して不利益をふりまき、学生の文章読解力育成の妨げをしていることに他ならない。これは、自らの首を締める行為とも考えられ、自らの文章に価値を見出し対価を払ってくれる人材育成を放棄していることになっていると感じられる。

 目先の利益しか考えられない作家、巨視的な視野を持てない文筆家の文章など価値はないのだろうが、一部のこういった輩のせいで、日本人の文章読解力が停滞する可能性があることは残念だ。



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教育と私(6) 試験問題の著作権





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入試の「赤本」真っ青?著作権クレーム 損害賠償訴訟 (朝日新聞) - goo ニュース

「赤本」の通称で知られる、大学別に編集された過去の入試問題集がピンチを迎えている。入試問題に使われたエッセーや論文をそのまま掲載していたところ、「著作権が侵害された」とクレームをつけられたためだ。出版元の世界思想社教学社(京都市)は、今春の受験生用の05年度版「赤本」では掲載に承諾が得られなかった作家らの文章について削除するなどの対応をとった。このため、過去問題集としての価値が損なわれてしまったものもあるという。


 何でいまさら訴訟を起こすのか解せない。インターネット上での著作権が昨今取り沙汰されたのに刺激されて、これは絞り取れると思ったのだろうか。

 どこぞの社長よりも、この作家たちの方がよっぽど脱法的という印象を受ける。法律論は全くの素人だが、筋が通っていないという感覚がある。

 試験問題は、一次作品を引用して作成された、全く新たな文章だ。「読者」は問題を付記されていない一次作品に用はない。問題を解くことを目的にその文章を読むわけだ。赤本を利用する受験生にとって、一次作品の作者たちのガメツイ欲で過去問題集が不完全なかたちになるというのは、大変な不利益だ。

 参考書の出版社にも痛い話だが、最大の被害者となるのは受験生である。そうしたことに考慮がなさ過ぎる。著作権は訴えるべきではないと思うが、どうしてもお金がほしいとなれば、試験問題に採用される際に、過去問題集として出版されることを織り込んでの著作権料を大学側に請求すべきだ。大学側は、その回収を出版社側に盛り込むかたちにすればよい。

 というか、そもそも、文学作品に興味のない学生たちに、試験問題を通して宣伝をしてもらっているんじゃないか。これでかなりの利益を得ている部分がある。それなのにまだ絞り取る根性が汚い。



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